シニア人材と働く/高年齢者雇用安定法

「柔軟な働き方」「消耗しない働き方」を推進しております小西でございます。

さて、先月、京都ジョブパークにおいて「多様な働き方セミナー~シニア人材編~」に登壇いたしました。
緊急事態宣言発令の直前となり、ドアを開放し参加者様と距離を取るという感染対策バッチリの会場、マスクをしながらマイクなしでお話しましたので、会場の後ろまで声が届くか心配だったのですが。
「内緒話ができない人」と言われ日常会話の声はやや大きめの小西でございますが、会場での発声はまた違っています。大きい声と明瞭な声、聞き取りやすい声の違いを気にしながらお話しいたしました。アンケートに「力強い声でよく聞き取れた」とのご記入をいただき安心をした次第でございます。

さておき。

「シニア人材」と働くときの考え方をまとめました。キーワードは「福祉から戦略へ」です。

労働力減少時代の人材戦略

どんなテーマでも出てくるのが「労働力人口」の減少の問題です。人口が減り続ける時代にあって、必要な働き手を確保するには「ピラミッドの上限を上げる」か「ピラミッドの幅を最大限に活用する」かしか方法はありません。「ピラミッド」とは「人口ピラミッド」と呼ばれるもので、日本の人口を1歳刻みで積み上げていった図になります。統計上15歳以上65歳未満の年齢の人口を「生産年齢人口」と呼んでいます。労働力の中核となる年齢の人口のことです。
日本の人口、特に生産年齢人口はどんどん減っており増える兆しはないのです。(だから、国を挙げて「働き方改革」の名で誰もが働きやすい環境づくりと少子化の改善を推進しているのですね)

AIに人間の仕事を取られてしまう、と心配する声もありますが、おそらくAIへの代替が進むスピードより働き手が減るスピードの方が確実に早いでしょう。

シニア人材の特徴は

人それぞれです。「元気さ」や「経験の豊富さ」は年齢では測れません。が、その人自身で比較した場合、若い時よりも体力や筋力、集中力に記憶力といった身体の能力は衰えているでしょう。特に視力や聴力は明らかに低下しているとわが身をふり返って実感しています。
年齢の高い人と働くためには「転倒しにくい工夫」「注意表示をわかりやすくする工夫」「身体への負担を減らす工夫」をしなければなりません。
また、働くことや日々の生活から得た経験は若い頃より増えています。年齢の高い人の経験に助けられることもあるでしょう。しかし、時には経験が古く時代に応じた変化が反映していないこともあります。シニア人材自身が「経験のアップデート」「知識のアップデート」に努めることが必要です。(わが身をふり返り戒めとともに述べております)

高年齢者雇用安定法の改正

2021年4月、改正高年齢雇用安定法が改正されました。65歳までの雇用確保の義務に加えて、70歳までの就業確保が企業の努力義務となりました。
努力義務ですので、今のところ「対応してもしなくてもよい」ものです。
しかし、はじめに書いたように、「生産年齢人口」は年々、”着々と”減少しております。65歳以上の人口は若い世代と比較して多いとはいえ限りがあります。その中で「働きたい」気持ちと「働ける」環境を持った人はより限られています。特に人手が不足している企業ではシニア人材の活用が進んでいます。「やるんだったら早く手を付ける」ことをお勧めいたします。
独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構「65歳超雇用推進事例サイト」にはシニア人材活用の事例が掲載されています。同業他社や環境が似た企業の例を参考に自社の取り組み方法をイメージすると課題を現実として考えられます。

「高齢者を雇ってあげる」といういわば、福祉的な考えではなく、人事の戦略としてシニア人材を採用する、シニア期からの活躍を期待して早いうちから社内人材活用戦略に取り組むといった「人事戦略」として考えなければなりません。

ご相談は「こにし社労士オフィス」まで

働き手を確保し生産性を上げるため、業績を上げながら企業経営を維持していくためにはシニア人材をはじめ、幅広い人材の多様な働き方を取り入れる必要があります。
「こにし社労士オフィス」では人材の活用方法、労務管理、賃金設計のご相談を承っております。まずはメールでのご連絡をお待ちしております。

こにし社労士オフィス info(@)kony-c.com

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シニア人材活用のセミナーのご用命も承っております。セミナー資料の一部を貼り付けておきますね。

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