プロフェッショナルな管理職その2/理念・方針の共有

こにし社労士オフィスでは、「変化の時代に対応した行動が変わる管理職研修」をご提案しております。

「行動」に着目する理由は「目に見えるから」です。社員の資質を語るとき、評価をするときにはついつい「あいつはやる気がある」「やる気が見えない」とか「モチベーションが高い」「モチベーションが低い奴だ」などと言ってしまいがちです。

ところが、実際は「やる気」や「モチベーション」は直接見えません。例えば「部下のやる気がある」「やる気がない」と言うとき、実際は部下の「行動」を見て判断しています。やる気は持っているけれど表し方、やり方がわからない部下がいます。「もっとやる気を出せ」といっても改善されない原因がここにあります。

働き方や働く人が多様化し、価値観が変化している今、これまでの上司と同じやり方が通用しなくなっています。管理職がどのような「行動」をとるべきか。前例が参考にならない環境で管理職自らが考え、行動していかなければなりません。価値観が異なるかもしれない部下に対しては「やる気のなさ」や「モチベーションの低さ」に注目するのではなく、部下の「行動」に注目することでチームとして同じ目標を目指すことができるのです。

「こにし社労士オフィス」がご提案する社内研修は「行動」に着目し結果が目に見える研修です。中でも管理職研修では、変化の時代にも業績を上げていく「プロフェッショナルな管理職の行動」にスポットを当てています。「管理職の行動」が目に見えて変わると「部下の行動」も変わる効果が出やすい研修でもあります。

この「行動が変わる管理職研修」では、プロフェッショナルな管理職がとる行動を8つのカテゴリーに分け、それぞれ8つの行動を振り返る「プロ管理職の行動64項目チェック」を採用しています。

プロ管理職の行動の8つのカテゴリーのうち、今回は「理念・方針の共有」の行動のうちの一つをご紹介いたします。

表現を自分で考えて伝えているか

「プロ管理職の行動64項目チェック」項目の一つは「A-6 あなたは、上司があなた自身に強調したことを、そのままの表現で部下に伝えるのではなく、部下が行動しやすいような表現を自分で考えて伝えていますか」です。

K社のK西課長になったつもりでお考え下さい。

ショートストーリー定例会議の伝達

あなたの会社では、第2月曜日には決まって課長会議が開かれます。会議では社長の訓示があり、各部署間での共通課題などが話し合われます。

ある日の課長会議のことです。最近、近隣で起こった火事が話題になりました。放火が疑われているようです。わが社の施設で火事が起こると大変なことです。社長から「火の用心にくれぐれも気をつけるように」との指示がありました。

会議の内容は部下に伝達しないといけません。社長の「火の用心」の指示を部下に伝えることにしたK西課長のセリフを考えてください。次の『』にはどんなセリフが入るでしょう。

K西課長のセリフ

今月も目標達成に向けてがんばりましょう。さて『                  』

一つではない正解とたった一つの不正解を発表します

K社の業種や会社の施設設備、K西課長の担当業務を想定して考えた答えならおそらく正解です。実際にあなたの会社、あなたの担当業務に置き換えてセリフを考えると答えは出しやすかったでしょう。
そうなんです。正解は一つではありません。

反対にたった一つ不正解となる回答があります。K社がどんな業種でも、K西課長の担当業務が何であれ不正解である4文字の言葉です。
たった一つの不正解、それは『火の用心』です。

確かにK西課長は社長から『火の用心』の指示を受けました。会議儀に部長から「『火の用心』よろしく頼む」「部下にも『火の用心』と言っておいてくれ」などと指示を受けたかもしれません。それでもK西課長は『火の用心』と指示してはいけないのです。

「火の用心」は残念な結果を招きます

なぜなら、課長が社長の意図を「部下が行動ができる」表現で伝えないと部下は動けないからです。会社の施設や倉庫の周りの見回りを誰がいつするのか。防火用のバケツを持って行かせるのか。又は、消火栓や消火器の設置場所や使用方法を確認させるのか。古紙や可燃ごみの置き場所を確認するのか。

部下がめいめいに考えて動くと、重複やもれが発生してしまいます。部下によっては、詳細な行動まで指示するか、ポイントだけ伝えるかは違ってくるでしょう。「火の用心」とだけ伝えていると「気にはしていましたが、特にこれといった行動はしませんでした」という部下が出てきてしまいます。

社長が「火の用心」と言えば部長は「風が強いから見回りを増やせ」と言う。課長は「見回りに持っていく水の量を半分から8分目に増やそう」と言う。さらに「重いけれどがんばってな」と付け加える。

社長の理念や会社の方針を伝える時も同じです。「火の用心」と連呼するのではなく、下の役職に伝わるごとにより具体的により現状を見ながらの行動に落とし込めるように言葉を変える必要があるのです。

今回は「理念・方針の共有」について「あなたは、上司があなた自身に強調したことを、そのままの表現で部下に伝えるのではなく、部下が行動しやすいような表現を自分で考えて伝えていますか。」というチェック項目についてお話しました。部下に何かを伝達するときに心掛けたいポイントです。月に1回は自らの行動をふり返りできているかをチェックしましょう。

管理職研修のご相談はこにし社労士オフィスまで

「プロ管理職の行動」を一つマスターいただけましたでしょうか。 「変化の時代に対応した行動が変わる管理職研修」 では、このような「プロ管理職の行動」を8つのカテゴリー×8つの行動でチェックします。エッセンスを伝える半日・一人研修から、行動の変化と継続、定着まで関わる「5か月間の管理職養成プログラム」のご提案も行っております。詳しくはメールにてお尋ねくださいませ。

こにし社労士オフィス info(@)kony-c.com

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